毎日どこかで新しいアーティストと新しい楽曲が生まれ、手軽に音楽を楽しめるようになった反面、
使い捨てのように消費される時代になったとも言える現在・・・
アーティストや楽曲にあるエピソードにも”触れて欲しい”と願いを込めて執筆するこのシリーズ。
今回は少し趣向を変えて昔のアーティストをご紹介!誰にするか悩みましたが、私が一番好きなA Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)をご紹介したいと思います!
経歴
1988年ニューヨークにてリーダーのQ-Tip(Qティップ)、Phife Dawg(ファイフ・ドーグ)、Ali Shaheed(アリ・シャヒード)、Jarobi White(ジェロビ・ホワイト)の4人で結成!
音楽の話で意気投合した10代の若者たちがその後HIPHOPの歴史に絶大な影響を与えるとはこの時には誰も想像出来なかったでしょう。
今から30年も前の時代、HIPHOPは現在の様に多様性に富んではおらず、ギャングスタラップ全盛。それは当たり前ですね。
名前がついたばかりのジャンルで今よりも人種差別が激しかった時代に黒人の自己表現の手段として用いられたので、いかに自分は強いのか、悪いのかをビートに乗せていました。
そんな中彼らの音楽は今までのHIPHOPとは一線を画します。その様な新しいHIPHOPをニュースクールと呼び、ATCQの周りにいるアーティストをNative Tongue(ネイティブ・タン)と名乗ります。
今回はNative Tongue(ネイティブ・タン)ではなくATCQのご紹介なので彼らの記念すべき初リリースは89年のこちら「Description of a Fool」
今のHIPHOPとは大分違いますね!サンプリングという手法を使っており、彼らよりも前に活動していたSoulやFunkなど先人の音楽を細かく分解結合して新しいトラックにしています。温かみがあるというか聴いていて心地いいですよね!
高校時代には音楽制作を始めてこのクオリティの楽曲を量産しています!更には新人としては異例の35万ドルという高額でレコード会社と契約を結びます。というのも強豪ひしめく90年代HIPHOPの名プロデューサーの1人として名を連ねるのがQティップ。大天才の1人というわけです。
そして、90年4月には今も名作と語り継がれる(全て名作だと思います)『People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm』をリリース!こちらはHIPHOPシーンで最も権威があると言われているThe Source誌で満点の評価を獲得したそうです。収録曲は「I Left My Wallet In El Segundo」
アルバムの中ではこの曲が一番有名ですかね!「Bonita Applebum」エロいです。
いやこれが一番有名かも!「Can I Kick It?」緩い雰囲気がたまらないですね!!ちなみにKick Itはスラングで始める・取り掛かるという意味があるそうですよ。
以上がシングルでリリースされた楽曲ですが、それ以外も良い曲ばかり!良い曲しか入ってませんね。ええ。
例えば「Pubic Enemy」なんかは心地よさもありつつ疾走感もあって好きです!
最近のHIPHOPもカッコいいですが、昔の音も違ったカッコよさがありませんか?このままだと全曲紹介してしまうので、今回はここまで!次回は2枚目のアルバム以降をご紹介致します!